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リフォーム工事における養生の大切さを解説

20年近くリフォームに携わり、営業企画や現場支援、施工管理から商品企画までを担当した経験から、リフォームと職人の関係や養生の大切さをお話ししたいと思います。
目次

スミレナの取扱商品と職人の関係

スミレナの取扱い商材は、ガス機器としては給湯器とビルトインコンロ、住宅設備機器としてはレンジフード、食洗機、洗面台、キッチン(システムキッチン)、バスルーム(ユニットバス)と、トイレになります。

これらの商材は、ポンと置くだけの商品ではなく、既存の設備機器を取り外してから、新しい機器に合わせて設備を手直しし、商品を設置するリフォーム工事が必ず必要になります。

特に住宅設備機器の取替えには、解体・撤去工事~給排水設備工事(水道・排水配管などの切り回し)~木工事(下地補強など)~内装工事(床や壁紙などの貼り替え)までの下準備が終わって(または同時進行)から、住宅設備機器工事(組立)へと工事が進み、やっと完成するのが一般的な流れです。

建設工事は工事区分ごとに職種(専門の職人)が分かれており、例えば解体・撤去工事を専門で取り扱う事業者が存在し、他の工事区分でも同じように専門の職人が必要になります。

昨今の建設事業

一昔前、家一軒建てる建築現場では、古くからの信頼でお客さまから元請けした地元の工務店が、様々な業種の職人を工事種別ごとに下請け発注し、一 つ一つの工事プロセスを品質管理・工程管理・安全管理しながら、工事を進めてきました。

しかし、昨今の住宅建築の世界においては、ハウスメーカーや戸建パワービルダーが企画・販売し、自社規格に則って家を建てることが多くなってきました。
こうした家は自社グループまたは提携した建設会社(工務店)に一括発注して工事を進めていくケースが殆どです。

こうした状況においては、専門の職人が得意な分野の仕事だけ終えて次々に入れ替わると、待ち時間が発生して非効率になります。
このため、一人の職人を複数業種の仕事ができる多能工に育て上げ、できるだけ職人の入れ替えを少なくし、効率よく現場を仕上げていく傾向が強くなっています。

しかし、これは一律の材料や施工方法が定まっていて技能修得しやすい業種に限られます。
今でも経験の違いで仕上がりにも差が出る内装工事や、トラブルは絶対に避けたい水まわり工事は給排水設備業者、電気工事やガス工事も専門業者じゃないとできません。

一方、左官工事や建具工事(畳や襖)等は、現代の新築住宅には採用されない傾向のため、その業種そのものの存続が危ぶまれ、廃業に追い込まれる職人も少なくありません。

話を最初の方に戻すと、スミレナが取扱う住宅設備機器の設置にあたっては様々な工事が必要です。
規模は小さいながらも何人もの職人がその現場に出入りすることになりますし、職人同士の連携が大切です。

水まわりリフォームの現場は、浴室や洗面所、キッチン・トイレ等、どうしても狭い場所である上に、生活しながらの工事になります。
こうした現場では職人同士が連携し合うことが大切ですが、多くの職人は指示された自分の仕事を手際よく片付けることを第一に考えています。
「相手の工事がうまくいってもうまくいかなくても関係ない」と少なからず思っているものです。
こう書くと、職人って冷たいと思うかもしれませんが、その工事の責任者(元請業者)は元請け責任として職人が仕上げた仕事をキッチリ見極めていく必要があるのです。

しかし、リフォーム工事では工事の責任者が施工管理のために、一日中同じ現場に張り付くことは殆どありません。
施工管理者は複数の施工現場を掛け持ちしたり、営業やアフターフォローも兼ねているケースが多いためです。

リフォーム工事における養生の大切さ

私がリフォーム工事の経験を積み、施工現場の責任者になった頃、ベテラン社員の方から「リフォームは養生に始まり養生に終わる」と言い聞かせられました。

その社員は、店舗改装の経験が長く、短期間で店の開店に間に合わせる現場を多く受け持っていました。
多くの職人が出入りして、15分単位くらいで現場を差配していた時、手戻りする原因を振り返ると、もっと養生しておけば良かった、外された養生のチェックが甘かった、と思うことが多かったそうです。

職人一人一人の腕は悪くなくても、養生するのは自分の仕事ではないと割り切り、他の職人への配慮に欠け、養生材が自分の仕事に邪魔になると剥がし、その仕事が終わったら元に戻さずにサッサと帰ってしまうというのです。
養生された状態を維持するのは並大抵の苦労ではないのです。

養生という言葉を辞書で調べてみると、こう書かれています。
生活に留意して健康の増進を図ること。
病気の回復につとめること。
打ち込んだコンクリートやモルタルが十分に硬化するように、低温・乾燥・衝撃などから保護する作業。
家具の運搬や塗装作業などの際に、運搬物や周囲の汚損を防ぐために布や板などで保護すること。

養生とは人の健康や建築現場を保護するための行為・行動です。

リフォーム現場における養生は、搬入経路や既に完成した部分に傷を付けないこと、生活環境と隣り合っているから埃を舞いこませないことなど、リフォーム工事中に要所を保護することを意味します。

養生は思いやりの気持ちの表れ

養生を疎かにする職人は信用できません。

昔、現場管理の勉強のため、床材を釘打ちしている現場に立ち合ったことがあります。

そんなある日、職人が釘を打ち損なった場面に遭遇しました。
その時の職人はそこから立ち上がり、自分の道具から補修キットを持ち込んで部分的な手直しを始めました。
たった一枚の床材が無駄になるだけなのに補修して誤魔化そうとしていたのです。

私は床材の張り直しをお願いし、その職人は「ばれてしまったか」というような表情で取替えには応じてくれましたが、「誰も見ていないから分からないだろう」「研修中だから指摘されないだろう」と思ったことでしょうし、そもそも現場に対する責任感や思いやりの気持ちが欠けている残念な職人の例となってしまいました。

この話は養生の善し悪しとは関係ない話かもしれませんが、安心して現場を任せられる職人は、もし失敗しても嘘をつかず(誤魔化さず)、自らやり直す責任感と、相手を思いやる気持ちをもった方だと思います。

それ以降、私が着工現場に立ち会う際は、まず職人の養生のやり方を注意深く観察します。

私から指示することもなく、手伝うこともありません。

養生 がシッカリできる職人は、お客さまを思いやる気持ちを持って、工事内容や現場状況から発生する事象を想定し、目的に見合った養生に拘りを持ち、仕事もキッチリ仕上げる人、いわゆる間違いない職人だと思うからです。

好ましい養生とは

私が経験してきた養生の具体例をいくつかご紹介します。


最も分かり易い具体例としては、養生テープの使い分けです。

昔から養生テープといえば、バイオランクロス養生用テープが定番です。
見た目もきれいでノリ付きが良く、シッカリ固定できるために幅広く用いられています。

但し、バイオランクロス養生用テープはノリがやや強すぎるため、床に養生材を貼って剥がす際、ワックスなどの塗膜を傷つけてしまうことがあるため、注意が必要です。

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こうした塗膜が弱い床材には、粘着力がやや弱いポリエチレンフィルムの床用養生テープが使われています。

但し、床用養生テープは比較的割高なため、同じ現場でも場面によって使い分けていることが多いようです。

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最近では、塗装用のマスキングテープを用いるケースも多いようです。

メモ帳に貼るなど、若い人たちにも人気のマスキングテープですが、現場では千切って使うため、一般的な養生テープの約半分の幅24ミリ程度のモノを使用していました。

もともとは塗装用なので粘着力も弱く、職人が使いやすいモノ、調達しやすいモノ、価格が安いモノとして広く使われているようです。

但し、幅が狭いマスキングテープはキッチリ真ん中に貼らないと剥がれてしまうため、注意が必要です。

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その他、ユニットバスを組み立てる際、浴槽の縁への養生についてもご紹介します。

浴槽の縁は商品の顔になる大切な部分なので、メーカー出荷時から薄いビニールで養生した状態で現場に搬入されます。

この養生でも十分かもしれませんが、薄いビニールでは浴槽の搬入時や作業で傷がつくことを極力 避けるために、バイオランクロステープで隙間なく養生している例です。

こうした養生はメーカーの施工説明書に記載はありませんが、バイオランクロステープは表面の強度もあるので、同じ現場でも目的に合わせて養生テープを使い分ける工夫を感じました。

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養生がシッカリできるパートナーと共に

このように、養生には目的に基づいたやり方や工夫が詰まっており、養生をシッカリ行わないとお客さまの大切なお住まいを傷つけたり、設置した商品に傷をつけて交換が必要になる等、余計な日数を要してお客さまにご迷惑をお掛けしてしまいます。

着工する時、まずはシッカリ時間を割いて丁寧な養生を心掛けている業者は、信頼して任せられる業者だと判断して間違いないと思います。

腕のいい職人を取り揃えている会社というだけではなく、職人にまで養生のやり方が行き届き、施工中でも相談に乗ってくれたり、報連相がシッカリできる業者だったりするものです。

住宅設備機器と建設工事は切っても切り離せない関係ですし、工事を担っていただける協力企業さまの良し悪しが、スミレナの行く末を決めていると言っても過言ではありません。

私は事業開始してから、多くの施工現場を見てきましたが、私が心配していた懸念はほぼ払拭されました。

養生がシッカリでき、お客さまを思いやる気持ちを共感できる協力企業さまと、一緒に事業をできていると胸を張れるからです。

スミレナは信頼できるパートナーと共に、高品質な工事を、長期保証付きで、月々払いで負担が少なく、スミレナならではのサービスを多くのお客さまにお届けしたいと考えています。

お気軽にご相談をお待ちしています。

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